Toronto Downtown Jazz Festival on 23-29 June 2005


山口のjazz spotポルシェで畑山さんと知り合ったのはもう約10年前。当時畑山さんはテレビ局のカメラマンをしていて転勤で山口に。楽器は演奏されないのですがジャズ好きということでポルシェでよく一緒に飲んだりしました。ポルシェの番組取材の時も出演させていただいてお世話になったのでした。しかし一年弱で福島へ転勤になり疎遠になるかと思いきや、僕が福島に演奏しに行ったとき会ったり、何故か僕が大阪で演奏してるところに畑山さんが来られてビックリと言うこともありました。そしてそれからまた数年たったある日、久しぶりに畑山さんから一通のメールが来ました。「清水ケンGさま 非常にご無沙汰しておりました・・・ 突然の話で驚くでしょうが、現在、僕はカナダ・トロント市に暮らしています。長年勤めてきたテレビの仕事を昨春退職し、移民として渡加しました。・・・JAZZを元にした文化交流を推進していきたいと考えている所です。改めてKenGさんとは情報交換を再開したいと思います。」何がなんだか分かりませんがもしそういう機会があるならトロントにサックス抱えて行ってみたい。まだその時は自分の中で現実味が薄かったですがそう思いました。そして畑山さんは日加の文化交流イベントJAZZ EXCHANGE 第一回目を去年12月に主宰され大成功。そんなこんなでだんだん僕の鈍い頭にも火がつき、「ちょうど6月Toronto Downtown Jazz Festivalがあるから参加しに来ませんが?」という畑山さんの誘いに一も二もなく乗ったのでした。カナダ在住のジャズヴァイオリン奏者SAN MURATAさんのバンドにゲスト参加させていただくことに。単身トロントへ出発。

2005/06/23 (木) トロント1日目
福岡空港を出発し成田でユナイテッド航空に乗換えシカゴに到着。しかしシカゴではアメリカの入国審査などで手間取り、危うくトロント行きの便に乗りそこなうとこだった。目的地トロントに何とか到着したものの今度は預けた荷物が出てこない。外にはトロント在住の友達・畑山氏が迎えに来てると思い気は焦るが、ディレイテッドの申告書を書くのに悪戦苦闘。畑山氏宅に後日届くように手続きしてやっと到着口に出て、畑山氏に何年ぶりかの再会。しっかと握手を交す。トロント市内に向かうも前日からタクシー協会がストをしているらしくタクシーが全く見当たらない。何とかリムジンタクシーを見付け市内に。今日宿泊予定のB&B(BED & BREAKFAST)に到着しとりあえず荷物だけ置き、畑山氏にトロントダウンタウンジャズフェス前夜の市内を徒歩でざっと案内してもらう。大都会である。夜といっても9時頃まで明るい。ジャズフェスのメイン会場も少し見物したあとすぐ近くのジャズフェスに参加してるお店REXで晩飯を食おうと入ると前夜祭的にいきなりカナダNo.1サックス奏者MARK MURLEYのライブに遭遇。素晴らしい。みんな巧すぎる。少しエレクトリック系の熱いジャズを堪能し、休憩に畑山氏が彼と知り合いのようで僕にも紹介してくれる。その後B&Bに戻り眠りにつく。

2005/06/24 (金) トロント2日目
昼前に畑山氏と待ち合わせ、とりあえずメイン会場周辺のアウトドアでジャンキーな昼飯を食う。ポテトが信じられない量だ。そして暑い!湿度は低いものの日差しが強く気温もカナダの今の季節にしてはかなり高く30℃は超えていたと思います。そして緯度の高い所だからでしょうか突き刺すような日差し。その後畑山氏の立ち会いのもと日加タイムスの平山さんのインタビューを受ける。僕が載っている記事を拝見させて頂くとやけにデカく載っている。やはりトロントの日本人向けマガジンBitsさんにも大きく取り上げていただきました。有り難いことです! 夕方まで一旦自由行動。インタビューを受けたカフェのすぐ前のスペースでも簡単なステージがありテナー、ギター、ベースのトリオの演奏を聴く。年季の入ったスタンダードジャズだ。メイン会場に戻ると今度はデビッド・マレイのステージが始まる。アバンギャルドでありながらハートフルな演奏だ素晴らしい!畑山氏と再び合流しこの日のメインイベントであるソニー・ロリンズのコンサートに向かう。会場はカナダ出身のピーターソンなどジャズジャイアントが名演を繰り広げたマッセイホール。チャーリー・パーカーのジャケットでも見覚えがある。トロントだったのね。ロリンズはバリバリ元気でした。素晴らしい演奏でした。感動!そして明日から共演させて頂くバイオリン奏者サン村田氏宅に今日から二日間泊めていただけるということなので待ち合わせ場所“一力”に行く。明日の演奏会場である。しかし手違い勘違いでサン村田氏は既に車で一時間かかる帰路につかれていて携帯も持っておられない為、断念。一力のオーナーに違うB&Bを紹介していただき向かう。深夜にも関わらず御主人の神谷さんに駅まで車で迎えに来て頂いて恐縮。着くと奥さまも非常に気さくな方で歓迎して頂き本当に感謝!御近所の方々も集まっておられて和気あいあいとしたなかに混ぜていただき暫く談笑したあと就寝。

2005/06/25 (土) トロント3日目
起床し贅沢な庭で清々しい空気を吸いながらコーヒーを飲んでいるとリスが挨拶してきました。美味しい朝飯を頂きながら御夫婦と他の宿泊の方といろんな話をし、また駅まで送っていただいて本当に感謝です。新潟から絵本研究のため来られた方と夕方まで博物館を見学したりREXの昼間のライヴを聴いたりする。夕方今日のライヴ会場“一力”に入る。ピアニスト、ベーシストともにトロントのベテランミュージシャン。世界的に活躍されている素晴らしい方々!そして最後にサン村田さん登場!想像した以上の気さくな太陽のようなオーラを放つ方です。村田さんは画家としてカナダでは非常に有名で町のアチコチの建物にも村田さんのアートが。ヴァイオリンも人を引き付けハッピーにする不思議な魅力を持った演奏でした。ジャズは始めてまだ10年だとおっしゃってましたがアンビリーバブルです!また非常に気づかいの細かい方でお陰さまで僕もリラックスして演奏に加わることができました。お店の方、ミュージシャン、お客様にも沢山の温かい声を頂き本当にありがたいことです。しかし英語力のなさを痛感。勉強します…。そしてサン村田さんのオープンカーに乗せていただいて色々話をさせて頂きました。とんでもなく凄い人です。しかしそれを表に出さない自然なお人柄。一時間ちょっとで御自宅に到着し就寝。明日もよろしくお願いします!

2005/06/26 (日) トロント4日目
起床し、まず昨日話には聞いていた村田さん自作の日本庭園を拝見。小ぶりながらも良い形の石と木が絶妙のバランスで配置された上品な日本庭園。それを眺められるバルコニーで昼寝までしてしまいました。天気も良く自然に囲まれてほどよく涼しく贅沢な時間でした。奥さまも非常に素敵な方でした。息子さんがまたこれが二枚目でモデルもされているそうです。そしてまたオープンカーでトロント市内へ。今日はLE SELECT BISTROというお店での演奏。昨日とは全く違う若いメンバーです。ギタリストは24歳!ベーシストはポーランド出身というナイスガイ!どちらもバランスのとれた素晴らしいミュージシャンで新鮮な感覚で音空間を作ってくれて楽しい演奏でした。自分的にはいま一つだったのですが村田さんには誉めていただき、本当に心優しい方だなと思いました。ありがとうございます!「またトロント来い!一緒にやろう。日本でも!」と温かい言葉を頂き嬉しい限りです。本当に色々お世話になってばっかりでしたが、いつか少しでも恩返しをしたいと思います。本当にありがとうございました!

2005/06/27 (月) トロント5日目
この日は畑山さんがナイアガラに連れていってくれました!スゴイの一言です。あんなスケールの大きな音楽をやりたいものです。レンタカーを借りてわざわざ連れていって頂いて本当に有り難うございました!感謝!

2005/06/28 (火) トロント6日目
いよいよトロントを発つ日になりました。朝早く起きまた畑山さんのお世話になり空港へ。10時発予定のシカゴ行きがいきなり9時出発になっていて焦りました。かなり早く出たつもりが滑り込みセーフという感じで搭乗しシカゴへ。シカゴ、成田では問題なく乗り換えやっと福岡へ戻ってきました。しかし二回乗り換えがあるので計算してみると全部で20時間以上かかってるのが判明。今度は少しくらい高めでも一回乗り換えで着く便で行こうと思います。 しかし今回の初トロント、短かったですが色々なことがあって濃い一週間でした。本当に沢山のいい人との出会いがあり、これからもその人間関係を育てていこうと思います。畑山さん、村田さんはじめ皆さん本当に有り難うございました。また近い内行きますので今後ともよろしくお願いします!!

数日後、日加タイムスが送られて来ていました。記事を拝見してびっくり!こんなに大きく載せていただいてありがとうございます。恥ずかしいですが、折角ですので興味のある方は読んでみて下さい。日加タイムスさんには転載を快諾していただきました。ありがとうございます。
日加タイムスさんのサイトはこちらです。
http://www.nikkatimes.ca
本当にありがとうございました!!



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